静かに日本脱出が進行(朝日新聞1月27日)

◎10年ぶり大寒

本当に来ましたね。我が家では風呂の給湯器のお湯が凍ってお昼まで出ませんでした。こんなことは初めてでした。

感心というか感銘を受けたのは大寒波襲来の予報が10日以上も前に発せられて、ひにちもぴったりに当たったことです。偏西風の蛇行と北極寒波の流れだしが原因ですが、10日も先のことが何故分かるのか不思議です。例えばすでに発生している台風とか低気圧、高気圧などの発達や経路ならいざ知らず、いまだ発生してもいない気象状況がどうして予言できるのか。まるで北極寒波の心を透視するみたいです。今私が学生だったら気象学を専攻第一希望に挙げたかもしれません。実は私の専攻は地震学でしたが、地震の発生予測技術はいまだにゼロです。気象学がうらやましい。

◎日本脱出が進行中

日本は生活・経済環境が30年來低迷したままです。これに嫌気を感じる壮年若者は多いと思います。機会あれば海外への脱出を念じている人たちは多いのではないでしょうか。それを実際に実現している人たちが現に多い傾向であると今朝の朝日新聞は報じています。海外永住者は過去最高の約55万人、前年2万人増加したそうです。これは過去二番目に多い数字。理由はよりよい生活環境を求める、国際結婚、現地出生など。永住国は順に米国、豪州、カナダ、ブラジル、英国、ドイツ、韓国、仏、ニュージーランド、アルゼンチン。女性が6割を占める。やっぱり男は生活環境の変化に保守的なんでしょうかね。

面白いのは、この現象を25年前に読者が「声」欄にあたかも予言するように投降していたことです。このことを、昔から新聞の切り抜きを趣味にしている読者が同じ声欄に指摘する投稿をされていました。

投稿日は2001年1月10日。投稿者は当時73歳の男性。10年後の日本 脱出しかないとして10年後の日本を憂いています。国家財政は破綻、各種年金、健康保険などの運営悪化、製造業の衰退、教育の荒廃が顕著。対して政治も官僚も何もしようとしない。だから日本脱出しかないという内容です。2023年、この通りの進行。さらに現在はこれにコロナにおける医療環境の荒廃が加わりました。当時私は61歳、新潟で勤務中でした。日本沈降の予感はまだそれほど深刻に感じていませんでした。甘かったといわざるを得ません。岸田さんのもと、日本における庶民の荒廃はますます進むことでしょう。秘かに狙う若者の日本脱出意欲は今後も弱まることはないと思います。ただそれに必須の条件である英語力が脱出意欲に反比例するかの如く劣化しているのが気になります。111国のうち80位って何これ。中学から大学まで何勉強しているの?