2022年1月~12月の人口動態調査が公表された。
毎回5か月遅れで公表される。その中で今興味があるのは死亡者数。中でも超過死亡者数である。超過死亡とは前年死者数に比べてどれだけ増えたか(減ったか)の数である。
さて、1947年から2022年までの死亡者数の推移が次の表に示されている。
この図で、死者数グラフの階段状のギザギザが前年との差、つまり超過死亡を表している。そこで図の右端に注目。2019~2020にかけての線はやや右下がりである。ということは2020年の超過死亡数はマイナス(2019年より死者が少なかった)であったことを示している。2020年と言えば新型コロナ元年である。コロナが流行したにもかかわらず死者数はコロナなしの前年より少なかった。それが、翌年2021年になるとがたんと上向きの階段ができている。さらに2022年における階段の高さはその倍以上だ。この二年には何か異常な出来事が起こったとしなければ段差の説明が付かないであろう。
この階段の高さ、つまり超過死亡数は12万9105人である。実はこの数は過去ダントツ最多で異常の極みである。というのも次の数字と比べればわかる。まず、2011年の東北大震災の直接死者プラス行方不明者は2万2215人。さらにあの広島長崎の原爆による直接死者数でも約7万人で、12万には遠く及ばない。この異常な数、何が起きているのか国は徹底的に究明すべきだ。
ところで、超過死亡の原因別内訳は次の図とおりである。ただしこれは昨年9月までの数字である。
これを見ると大雑把に言ってコロナによる直接死増は約2割に過ぎないことが分かる。その他8割はコロナ直接死と無関係。そがなぜこんなに増えた。二つの仮説が考えられる。①コロナ関連死の増加(コロナ関連死とは、老人のコロナ自粛による運動不足や精神疾患、コロナによる受診控えで持病などの悪化)②コロナワクチンの影響
国はワクチンのせいとは口が裂けても言えないから当然①に固執している。ワクチンが絡んでいるのかを明らかにするにはまず死亡者のワクチン履歴を公表すべきだ。それがないと議論が一歩も先に進まない。国は自らの見解に固執するのでなく、必要なデータを公表して広く御用学者以外の識者の見解に耳を傾けオープンに議論に参加すべきだと思う。岸田氏の聞く力をこういう時こそ発揮してもらいたい。