おかしな、というか新しい代行という職業

代行と聞いて私がすぐ思い浮かぶのは、飲酒後に自家用車を代わって運転してもらう職業である。これは運転代行と言われる。しかし、ここでいう代行はそれではなく、実に風変わりな代行である。何を代行するかというと退職届を本人に代わって会社へ提出することである。退職届など自分で出すものだと私みたいな昭和初期の人間は信じて疑わないのだが世の中変わってきたものだ。退職に係る会社とのトラブルも一手に引き受けてくれる代行サービスという商売。数年前から商売繁盛だそうである。TVでも取り上げられていた、(BSフジ、プライムニュース)。さらに奇怪なのが、4月に入社したばかりの新卒社員からの代行依頼がなんと4月中にあるのが珍しくないのである。

ある代行サービス会社の例では、4月中の依頼1397件のうちの208人が新卒者なのである。

最近の新卒者はちょっとでも自分と違和感を感じたら即退職なのである。そして退職に係る事務手続きの時間を惜しんで再就職さき物色に専念しようという、まことに合理的な魂胆でありますね。これが可能なのはむろん就職先などいくらでもあるという社会情勢があるからである。人手不足の労働環境がそのベースにある。30年前の就職氷河期を思い起こすとまさに隔世の感がありますね。

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日本の人で不足は本当に深刻のようです。朝日新聞世論調査で人手不足を実感するのはどんな事柄に遭遇したときかというアンケート調査があった。

私の場合はタクシー不足で人で不足は本当なんだなぁと感じることがある。例えば池袋の駅前、平日でさへ長い列ができている。一昔前には考えられないことだった。そして人で不足が深刻なのは医療と介護の現場とのことである。これは由々しきことである。これでは今後日本では安心して年取ることができない。