神奈川の地震

昨夜8時ころ、けたたましい警報と同時に突然の揺れ。宮崎の南海トラフが刷り込まれた直後だったので、来たか、と思ったが九州の揺れが届くわけないと思いなおした。TV情報では神奈川県西部陸域の震源。東久留米は震度2。前々から気付いていたが、東久留米の震度は周辺の市部よりも一階級低い傾向にある。今回もそうだった。多分地盤強度の関係であろう。震度階がワンランク低いことは大変な幸運である。

さて今回の地震震源では数年おきに同様クラスの地震が起こっている。ここは中級地震多発地帯なのである。前回起こった地震はは2,021年。この時は東京、埼玉でも震度5強だったが、このことはすっかり忘れている。そのくらい近年は地震多発の環境になっているのである。この地域の地震のメカニズムであるが、これは南海トラフのようなプレート潜り込みによるプレート境界型地震とは全く異なる性質ものある。その元凶は伊豆半島。実は、伊豆半島は生まれも育ちも日本と無関係の遥か太平洋の彼方である。それがベルトコンベアーのように西に移動する海洋プレートに乗っかって日本迄遥々やってきた。そして現在の位置に衝突して伊豆半島となったのである。そのプレートの動きは今も続いているので、伊豆半島と日本列島の境界ではすごい押し込みのストレスがかかっている。そのストレスは数年おきに開放され、それが昨夜のような地震となるのである。

なお、伊豆半島隣の相模湾においてはプレート沈み込みによる大地震が繰り返し起こっている。直近の地震は1923年、有名な関東大震災となった。この相模湾地震については、一時70年周期説が唱えられたが70年は30年前に過ぎ去ってしまった、なので現在は140年とか150年周期説になっているようである。いずれにしろ、南海トラフ地震を引き金に東南海、東海地震に富士山噴火と続いてそれらが一段落したのちに再来するのが相模湾地震であろう。時系列的にはそうなりそうだ。それに備えて国にはぜひやっておいてもらいたいことが三つある。一つは原発の休止。これは日本の存亡にかかわる大事。二つ目は東京首都機能の地方分散。現在のような東京一極集中状態で関東大震災の再来となったらどうするのか、想像するだけでぞっとする。いずれ東京壊滅地震は必ず起こるのだから今から構想を練り始めるべきである。三つめは富士山噴火対策。江戸古文書によると東京でも数センチの火山灰が降り積もった。こうなると交通機関、電力、水ほかインフラの回復が非常に長期に亘り極めて厄介なことになる。今の状態ではそうなることが分かり切っているのだが、回避する技術の開発は行っているのだろうか。マグマから迅速に逃げることも大事だが、そのあとのこと、火山灰対策が目玉である。これが皆無だと本当に富士山噴火は関東全滅、すなわち国を亡ぼすことになる。お願いしますよ、岸田さん。