首都圏地震はいつ

10月10日は長男の祥月命日である。年は2010年。丁度東日本大震災の半年前である。長男のことを考えていると自然に大震災を連想するので、今回は地震についての思いを記す。

先日、埼玉沿岸を震源とする最大震度5強の地震で首都圏沿岸が揺り動かされた。幸いこの地震マグニチュード6何某、震源の深さも80kmという深部地震だったので、余震もなく大した被害は見られなかった。それでも帰宅困難者の数は結構多かった。今後首都圏直下型地震の来る確率は30年間で70%とはじき出されているので、今この時期に本格的大地震への備えをしておく必要がある。日本は今度のコロナ事件に見る如く非常時対応能力が極端に弱い。何とかリーダーシップを取ってほしいが、無いものねだりなのだろうか。

RECOCAが思うに、コロナ禍における対応は来るべき大震災対策と被る面が大きいように見える。それはテレワークの充実拡大である。テレワークができれば首都圏に居住する必要はなく、風光明媚な過疎地へ移住できる。首都直下型地震の被害が大きいのは人口密集地のせいである。テレワークを引っ提げて多くの勤め人が地方へ移住すればするだけ首都直下型地震の被害は減少する。国の政府公官庁は大大的にその音頭をとって経団連を指導すべきである。デジタル庁に遊んでいる暇はない。

 

因みに首都圏地震の30年周期の根拠を示しておく。地震の原因は岩石破壊だから、厳密に日時規模を予測することはできない。できるのは統計的な推測で、極めてあいまいなものである。つまり、30年間に起こる確率何十%といっても、今日起こるのか30年後のことかだか誰にも分からないので、みんな今日ではないと信じて(願って?)安閑と暮らしているのである。

次の図を見てほしい。この図は、1700年から1950年までに起こった大地震の年とマグニチュードを示したものである。

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図をみるとM8の大地震が220年を挟んで起きている。赤丸。この区間を一区切りと見るのである。この区切りのなかにM7クラスの地震が8回起こっている。(黄色の〇)それゆえ、220÷8≒30。この数字を使って確率計算すると、30年間の生起確率が70%となるのである。さらに注意深く図を見ると、前半の百年は地震の少ない静穏期、後半は活動期に見える。そういう目で2021年の現在をみると1923年からの次の220年間の丁度前半百年が過ぎたところである。ということはこれから地震の多い活動期に入ることを示唆している。

もう一つ注意すべき傍証がある。次の図は西暦800年後半に太平洋沿岸で起こった巨大地震の図であるが、869年に東北沿岸でM8クラスの有名な貞観(じょうがん)地震がおこっている。これは規模からして今回の東日本大地震に相当するといわれている。

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その9年後に関東南部の大地震元慶関東地震が起きている。これが首都圏直下型地震に相当すると見なさるのである。東日本地震の9年後というと2020年。この観点からも、まさに今現在首都直下地震はいつ起こってもおかしくないという時に来ているのではないだろうか。一度起これば被害は甚大。死者2万人以上、被害総額は国家予算と同じ百兆円。交通機関は1か月不通といわれる。食料不足で餓死するかも。死者けが人の多くは前の関東地震と同じく火災が原因とのこと。火災を適切に防げば被害は10分の1に減らせるそうだ。そして家を耐震構造にすることも必要。我が家は古いのでましてないが、ここは地盤が固いので揺れないでくれと念力をかけている。