「ザイム真理教」から引用

森永卓郎著「ザイム真理教」から最も重要な肝の部分を引用する。

p38

「かつて民主党政権は、財務相に言われるままに震災復興財源を名目にばかな復興増税をやり、社会保障を名目に消費増税を進めた。このことを安倍さんは回顧録で批判しているが、いまの岸田総理は財務省の政策に寄り添って防衛財源を名目に防衛増税を打ち出し、少子化対策という社会保障を名分に消費増税をやろうとしている。そっくりでしょう。岸田総理も当時の菅直人総理と同じように財務省に注射されているのでしょう。経済政策について分かっていない総理ほど注射はよく効く。」

p39

「総理官邸にも出入りする学識経験者の一人は言う。今の総理は目が据わっている。そして言う「みなは批判するだろうが俺はやる。たとえ国民が嫌がっても必要な政策は実行する宰相になるのだ。」こういう美学は一種の自己陶酔です。これは財務官僚から染み出てくるものと同質です。財務官僚が政治家を篭絡する手口は「ご説明」と称する洗脳兼諜報活動である。財務省の中枢である主計局と主税局の課長以上の幹部が永田町議員事務所を訪れ、日本は借金まみれで危機的状況です。改善には増税しかありません。賢明な先生ならわかっていただけるはずだと説く。議員が反論してきたら即退散、なるほどそれは大変とうなずいたらリストに入れる。財務官僚の最大の特徴は増税を心の底から正義と信じてやまないことだ。税の徴収と再分配こそ国家権力の礎。日本一優秀な我々が規律を守って金をまわすことこそが日本の繁栄につながる。彼らは本気でそう信じているのである。-中略ーそんな天下の秀才たちが、あなたにしかできない大仕事がある、とこぞって頭を下げに来るのだ。内閣支持率が危機水準に入る現在、こうしたゆがんだ使命感に岸田首相が目覚めてしまっているのだとしても不思議ではないであろう。

ゆがんだ使命感というのは新興宗教の信者にも広く共通してみられる心情だ。ただ、私は財務省は宗教団体を通り越してカルト教団になっていると確信している。」

引用以上。

我々国民にとって重要なことは、財務省の提示する教義「日本は借金まみれのいつ国家破綻するかわからぬ危機的状況である」は誤りであること、さらに増税がその解決策ではないことに一刻も早く気付くことであり、次の首相が財務省のマインドコントロールに毒されてないことを祈ることである。そんなことしかできないのは日本国民の悲劇だが、それは自らが長年に亘って撒いてきた種の結果だから甘受するしかない。